井戸掘りの記録。


今後また自分で掘る必要が出来たとき、あるいは私の井戸掘りを参考にされる方のために、忘れないうちに私の井戸掘りのまとめを書き残しておこうと思います。

【井戸のデータ】
・深さ7m
・中で井戸枠が曲がってしまったので井戸枠は8mあります。
・直径20cm
・下の5mはカナフレックスのカナネット(最初から細かな穴が多数開いています)、上3mはふつうの塩ビ管です。
・水中ポンプ(寺田のSP220)は中に溜まった土砂排出用、安物の輸入品の電動井戸ポンプが蛇口用。
・2015年11月29日着工、2017年2月14日竣工
・地下水は地下3m(7月)~地下7m(1月)の間で上下しているようです。
・水質調査の結果、「水道法水質基準値に適合」との事でした(2017年3月)

【良かった点】
・水量が豊富だった。
・カナケのないキレイな水だった。
・はじめはガチャポン(手動ポンプ)で計画してたのが、水中ポンプ、蛇口で反応するポンプとレベルアップできた。
・ご近所に迷惑をかけることはあまりなかった(と思います)。
・トマト農家のご夫妻、近所のおばちゃん、井戸掘りNPOのおっちゃん達など、人の繋がりが広がった。
・扇状地の端は伏流水が出やすく、井戸を作りやすいことが分かった。
・周辺の地層や地形などの地学の勉強になった。
・選んだ土地が水が出る土地だった。

【失敗点】
・最初から掘井戸にすれば良かった(ネットに載ってた打ち抜き井戸では対応できないほど地面が堅く、また玉石が大きく、多かった)
・掘井戸にしていれば1年工期を短縮できた。またエンジンドリルや石拾い機、オーガーなどの費用がかからなくて済んだ。
・はしごの長さが足りなかった。はじめから7.3mの2連はしごを用意しとけば良かった。
・はしごに合わせて穴が斜めにずれていった。安全面で心配なものの、ロープはしごの方がまっすぐ穴を掘れる。
・はしごが土に埋まって抜けなくなってしまい、一緒に埋めざるを得なかった。
・カナネットが中で曲がったまま埋まってしまった(井戸掘り最大の失敗)。これなら一緒に埋めたはしごにくくりつけておけば良かった。
・穴が曲がった井戸に水中ポンプを沈めたら抜けなくなった(井戸掘り第2の失敗)。そのまま沈めて土砂排出用にしているものの、将来壊れた時を思うと気が重い。
・安物の電動井戸ポンプの水の勢いが弱い。湯船に水を張るのに時間がかかるので消費電力が大きい。

【自己ベストな井戸の作り方】

☆いるもの
・穴の開いた井戸枠(直径20cm×穴の深さに応じて)
・穴の開いていない井戸枠(直径20cm×2m以上)
・井戸ポンプ
・フート弁
・サクションホース(汲み上げ用と給水用、私のポンプの場合32mmホースでした)
・シャベル
・ミニつるはし
・バケツ
・ロープ2本(バケツ引き上げ用とはしごダメなときの脱出用)
・ヘルメット
・思い切り汚れても良い服装(肌が見えない服装)
・長靴
・マスク
・軍手(滑りにくく、水が入らないもの)
・普通車1台分以上の広さの土砂置き場
・粘土などの空気を通さないような細かい土の層を掘るときは換気設備も

☆土地を探す
・ずっと昔から家がある地域:昔井戸を使っていた証拠。
・扇状地の端:扇状地は山からの大きい粒の土砂がたまって出来てるので水はけが良い→伏流水が出来る→扇状地の端なら浅い穴で汲み上げられる。
・高台でないとこ:特に人工的に造成した土地は造成する前の地表面まで掘ってからのスタートになる。

☆穴を掘る
・はじめはシャベルでそのまま穴の横にかき出す。
・ある程度深くなったらはしご(危ないけどロープはしごだとまっすぐ穴を掘れる)と予備の脱出用ロープをつける。


・地上とロープでつないだバケツに土砂を入れ、バケツがある程度一杯になったらはしごで上に上がり、上からロープでバケツを引き上げる。
・そしてバケツをロープで下に下ろし、自分も穴に下りてバケツに土砂を入れていく。これの繰り返し。

☆深さ
・年末に向けて掘っていく。
・1日2時間ほど、30cmぐらいずつ。
・水が出たら、水深10cm(大きな水たまりが出来る感じ)ぐらいまで掘って一旦作業は終わり。
・数日して水が枯れたら作業再開。
・また水深が10cmになるように掘り進める。これを数ヶ月繰り返す。
・1月~2月に地下水が枯れなくなり、むしろ地下水位が1m近くまで上がりだしたら穴掘り終了。

☆井戸枠
・カナネットははじめから穴が開いているので穴あけは不要。
・カナネットの片側の端は網戸の網(細かい網目のもの)をかぶせて固定する。
・穴がまっすぐになるように、何か地表に届くほど長くてまっすぐなもの(木など)を地面に垂直に立てて、これにカナネットを固定する。
・埋め戻す際はカナネットの穴に土砂が入らないようにバケツをかぶせておく。
・カナネットがほぼ埋まったら、今度は塩ビ管(最低2m)をカナネットにつなぎ、埋めていく(すべてカナネットにしないのは地面に降った雨水の侵入を防ぐため)。

☆仕上げ
・塩ビ管も埋まったら、(物や雨水が落ちるのを防ぐため最低50cmは地面から飛び出した状態にしましょう)、塩ビ管にフタ(管を入れる穴が開いています)をする(メンテナンスのためフタは固定していません)。


・地下水を吸い上げるサクションホースの先にフート弁(ポンプ停止時の逆流を防ぐことで呼び水を不要にする→蛇口をひねるとすぐ水がでる)を取り付け、井戸に挿入していく。
・ポンプとサクションホースをつなぎ、さらに蛇口をつなぎ、呼び水をしてスイッチを入れ、水が出たら完成です!(・∀・)

☆注意点
・地面が堅くない土地で掘井戸は危険。四方に壁をつけながら、またはネットにある掘り抜き井戸で!
・水を通さない層は空気も滞留しやすいので酸欠注意。
・転落注意。自分だけでなく、穴を掘らないときは穴をのぞいた人が転落しないように柵を組んでおく。
・穴の中では落下してきた石に注意。必ずヘルメットを。
・出た水は水質検査の結果が出るまで口にしない。

…書き出したらかなり長くなりましたが、以上で井戸掘りの総括を終わりにします。
私が再度井戸を掘る日が来るのかは分かりませんが、完成したこの井戸をこの地に住む間大切に使っていきたいと思います(” ・∀-)b